ご存知の通り、現在多くの大学でオンライ授業が導入されています。
オンライン授業は今までの大学の授業とは異なる点がいくつもあります。
特にこれから大学生になる人は、新しい大学生活のカタチがどんなものなのか気になっていることと思います。
僕はコロナ禍になる前に大学生になり、大学在学中にパンデミックが起こったため、フル対面授業とフルオンライン授業の両方を経験しています。
この記事ではそんな僕の経験をもとにして、オンライン授業は実際どんなものなのかについて解説したいと思います。
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大学独自のプラットフォームが用意されている
オンライン授業を行うにあたっては、録画した授業のアップロードや課題提出状況などを管理する必要があります。
そのため、一般に大学では独自の授業管理専門のプラトフォームが用意されています。
僕の在籍していた早稲田大学では、Waseda Moodle (早稲田ムードル) というプラットフォームが用意されていました。
このプラットフォームでは授業の受講から課題提出までを行うことができました。
授業関連の資料などがデジタル化されている
大学の授業では高校の時のように板書とは別に資料が配られることが多いです。
授業や先生によりますが、オンライン授業では授業関係の資料が PDF 化されていることが多かったです。
今までの対面授業ではほとんどがプリントで配られていたので、ファイルの整理が大変でした。
資料が電子化されることで、ノートから資料、中には教科書までが電子デバイスに収まることになり、iPad ユーザーだった僕としては非常に快適でした。
中にはあらかじめ授業ノートを PDF で共有してくれる教授もいて、板書を書き写す時間を省略できた授業もあります。
見やすい&聞き取りやすい
大学の教授の授業は何かと不親切なことが多かったりします。
対面授業の頃は、大教室の黒板に米粒のような文字で板書する先生や、独り言のような声量で話す先生などもいました。
冗談のように聞こえるかもしれませんが、授業に双眼鏡を持参する人も普通にいました。
その点、オンライン授業では板書が見えなかったり、声量が小さくて聞こえないという心配もありません。
友達に会う機会が少ない
僕の場合は大学3年に上がると同時にコロナ化に突入したため、幸い学校生活を共にする友達はすでにできていました。
それでもオンライン授業になった途端、大学関係の友達とはほとんど誰とも会わなくなりました。
当然新しい友達はそうそうできませんでした。
これからはどんどん制限緩和の方向に向かうはずなので友達関係に関してそこまで心配する必要はないかもしれませんが、オンライン授業では少なからず新しい出会いの機会が損なわれることは確かです。
不正はバレる可能性あり
オンライン授業ではシステムの隙をついていろいろズルができることがあります。
例えば、オンラインテストでの不正や授業動画の同時視聴です。
忙しい学生からすれば時間短縮になるため、魔が差してついやってしまいたくなるかもしれません。
しかし、大学側もそれを見越して監視体制を整えつつあるため、予期せぬところで不正がバレる可能性が十分にあるます。
実際、早稲田大学では2021年度の授業で同時視聴がバレて多数の生徒が落単するという出来事がありました。
みなさんも不正だけはしないよう注意しましょう。
オンライン授業にも色々と種類がある
実はオンライン授業の実施方法は一つではありません。
主に3つの形態があります。
①事前録画形式
②リアルタイム配信形式
③対面授業とオンライン授業のハイブリット形式
ここからは、それぞれの授業形態の特徴を解説していきます。
①事前録画形式
まずは事前録画形式の授業です。
事前録画形式とは、先生が事前に録画した授業をプラットフォーム上で配信する授業のことです。
みなさんがオンライン授業と聞いて真っ先にイメージするのがこれではないでしょうか。
予備校などでよくあるような、黒板の前で先生が授業をしている姿を録画した映像を想像する人が多いと思いますが、必ずしもそうとは限りません。
例えば僕が当時在籍していた早稲田大学では、ほとんどの授業動画が、先生自ら PC やタブレットなどの端末上で資料に書き込みを行い、音声とともにそれを画面録画したものでした。
どちらかというと若い先生の方が iPad などを使いこなしてわかりやすい動画を作ってくれる傾向がありました。
では事前録画形式の授業の特徴についてもう少し詳しく見ていきましょう。
何度も見返すことができる
大学の授業の特徴はなんといってもそのスピードです。
対面授業の頃は高校時代の授業との違いに驚いた人も多いと思います。
スピーディーな先生の説明と板書についていくことがやっとで、授業の理解なんてそっちのけなんてこともよくありました。
事前録画された授業では、授業が速すぎて置いて行かれる心配はありません。
わからないところがあれば何度でも見返せます。
視聴済みの動画にはチェックがつく
対面の授業では紙の出席記録を回してそこにサインしたりすることで出席記録を管理していました。
オンライン授業でもきっちりと出席が取られます。
事前録画授業では動画の視聴履歴で出席の管理が行われます。
中には課題の提出を持って出席とする授業もありました。
倍速再生にも対応
これは大学の方針に依るところが大きいかと思いますが、基本的に動画は倍速再生できるようになっていることが多いです。
Waseda Moodle では上限が2倍速までの動画が多かった印象です。
話すのがゆっくりの先生は 1.4 倍速にするとちょうど良くなったりしますよ。(笑)
久しぶりに1倍速で見て、この先生喋るのこんなに遅かったんだと驚くことも。
スキップ制限が存在する
早送りができるのであればスキップも可能では?と思うかもしれませんが、Waseda Moodle では初めて見る動画ではスキップできないように制限されているものがありました。
ただし全てではなく、中には初回の視聴からスキップできるものもありました。
質問用のメッセージフォームが用意されている
事前録画授業では対面授業のように授業中の質問はできませんが、その代わり先生とコンタクトが取れるメッセージフォームが用意されていました。
授業に関する質問はここで行われました。
授業によってはかえって対面の時よりも密なコミニュケーションがとれているのでは?と思うほど、教授と生徒のやりとりが盛んなこともありました。
②リアルタイム配信形式
事前録画授業に続いて、次はリアルタイム授業について解説します。
リアルタイム授業とは、あらかじめ録画した動画を配信する方法とは異なり、先生がリアルタイムで授業を配信する方法のことです。
早稲田大学ではリアルタイム授業の時だけ外部サービスの zoom が使われていました。
割合としては事前録画授業がほとんどで、リアルタイムの授業どちらかというと稀でした。
ではその特徴を順に見ていきましょう。
カメラ OFF でOK
リアルタイム授業では zoom など外部サービスが使われることが多いです。
そうなると気になるのがカメラの ON・OFFですよね。
早稲田大学でもリアルタイム授業に限って zoom が使われていましたが、この時、生徒側のカメラは OFF で OK でした。
中にはカメラ ON を推奨している授業もありましたが、それでもほんとんどのひとはカメラ OFF でしたね。
ただし、唯一オンラインテストの時だけはカメラ ON を強制されました。
やぱりカメラが ON だと、変な緊張感はあります。
出席記録が取られる
リアルタイム授業でも、事前録画授業同様にきちんと出席が取られます。
zoom を使ったリアルタイム授業では zoom の出席者を管理する機能で自動的に出席がとられていました。
中には途中入室ができない授業もあったので、対面授業の時と同様に遅刻には気をつけましょう。
僕の場合はオンライン授業に慣れてしまうと曜日感覚がなくなりがちで、リアルタイム授業をすっぽかしてしまうなんてことも多々ありましたね。
課題が出る
リアルタイム授業でも課題はでます。
提出はプラットフォーム上で行われることになります。
授業に直接持って行かなくてもオンラインで提出できるのは意外と便利ですよ。
何度も見返すことはできない
リアルタイム授業は基本的にその時限定なので、事前録画授業のように何度も見返すことはできないことが多いです。
ただし、中には例外的に授業動画を録画して後でアップロードしてくれる親切な先生もいたりします。
何度も見返せない分、必要とされる理解力は高くなります。
スピード感的には対面授業と同じになります。
集中できない
これは人によるかもしれませんが、オンライン授業は家などリラックスできる空間で聴講することが多いので気が散りがちです。
リアルタイム授業では事前録画授業のように途中で一時停止して休憩を挟むことができないので、一度気が散るとそのまま置いてけぼりになることも多々あります。
オンライン授業では先生にバレずに簡単にブラウザで調べ物をしたりYouTube を見たりすることができるので、対面授業より高い集中力が必要です。
意図せずカメラやマイクが ON に…
リアルタイム授業あるあるといっても過言ではないのが、意図しないカメラ・マイクの有効化です。
幸いにも僕自身は経験がないですが、人がやっちゃっているのを何度も見てきました。
バスでの移動中に流し聞きしているのがバレた人や、ガッツリ食事中の姿が写ってしまった人、先生に失礼な内容の会話が授業を受けている全員に聞こえてしまった人など、実に様々です。
これに関しては本当に誰も得をしないので、みなさんはこのような事故を起こさないように気をつけてくださいね。
③ハイブリット形式
最後に少しだけ紹介するのが「対面とオンラインのハイブリット形式の授業」です。
この方法では教室で普段と同じように先生が授業を行い、登校できる生徒はその講義を教室で聴講し、まだ登校できない生徒やしたくない生徒がその講義をオンラインで受講するというものです。
ハイブリット形式の授業はコロナが少し落ち着き始めた時期に一部で導入されはじめた授業形態なので、僕自身は経験したことがありません。
従ってこの記事ではハイブリット形式について詳しく解説はしません。
そんなものがあるんだなと知っておく程度で良いでしょう。
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まとめ
- オンライン授業は意外と便利なことが多い
- オンライン授業には主に3種類の形態がある
- 僕の場合は事前録画授業がほとんどだった
- 事前録画授業は何度も見返せるのが嬉しい
- 課題提出や出席記録などは対面授業の時と変わらず存在する