早稲田大学の先進理工学部には、物理学科と応用物理学科が存在します。
理系で早稲田の受験を考えている人は、これら2つの学科の違いが気になっていることだと思います。
そこで、実際に早稲田の応用物理学科の学生である僕が、今までの経験をもとに、その違いを分かりやすく、簡潔に解説します。
Table of Contents
結論
2つの学科では、卒業後に付与される学位の種類が異なります。
それ以外で、2つの学科に特筆すべき違いはありません。
本当です…。
以下ではその理由を詳しく説明していきます。
学内での位置付け
早稲田大学は、基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部の3つの理工学部を持ちます。
物理学科と応用物理学科は先進理工学部に属します。
早稲田大学には理工学部は3つありますが、基本的には分かれているだけで他の大学の理工学部と大差はありません。
物理学科と応用物理学科も、基本的にやっていることは他の大学の物理学科と同じです。
つまり、早稲田大学の物理学科と応用物理学科は一般的な大学の理学部物理学科に相当します。
早稲田大学の場合、名前が長いこともあり少し分かりにくいですよね。
学習内容
では、それぞれの学科で学習内容にはどんな違いがあるでしょうか。
実は、両学科で学習内容にほとんど違いはありません。
違いを探す方が難しいくらいです…。
大学では受けたい講義は自分で選べるのですが、完全に自由ではなくある決められたリストから選ぶことになります。物理学科と応用物理学科ではこのリストの中身がほとんど同じなのです。だから自動的に学ぶ内容も非常に似通ったものとなります。
ただし、講義を受ける教室は別になることが多いです。また、その多くは隣り合った教室です。
付与される学位の種類
学習内容が似ている両学科ですが、実は卒業後に付与される学位の種類が異なります。
- 物理学科 → 理学 (学士)
- 応用物理学科 → 工学 (学士)
やっていることがほとんど同じなのに付与される学位に違いがあるのは実に不思議です。
おそらく大学としては、応用物理学科はより”応用的な分野”に力を入れているという体なんだと思います。
在籍する学生の特徴
こちらも両学科、非常によく似ています。
まとめるとこんな感じ。
- 80%くらいの学生が真面目な印象。
- 男 : 女 = 20 : 1 くらいで女性が少ない。
- 両学科それぞれ100人程度、合計約200人。
人数が多いことを除けば一般的な理系の学科と言えるでしょう。
人数に関しては、募集定員と実際の合格者数や入学者数にかなりの開きがあることに注意してください。
余談ですが、理系の早大生の実態はみなさんがイメージする文系の早大生とはかなり異なっています。
服装も割と地味ですし、性格もおとなしい人が多いです。
卒研で選べる研究室の種類
4年生からは、基本的に全員が研究室に配属されます。
両学科で選べる研究室に違いはありません。
研究室配属では、基本的に30ほどある研究室の中から希望する研究室を選ぶことになります。
それぞれの研究室には、3〜7人くらいの定員が設けられていて、オーバーしない限り希望通りに配属されます。
第1希望がダメだった場合は、2次選考や3次選考にまわって決めることになります。
研究室配属の前によく情報を集めておくことをお勧めします。
研究室配属っていつ?対策はどうすればいい?【早大生が解説】実は応用物理学科の方が歴史が古い
意外かもしれませんが、先に設立されたのは応用物理学科の方です。
- 応用物理学科の設立 : 1949年
- 物理学科の設立 : 1965年
上でも少し触れましたが、2つの学科の設立に関してはどうやら当時の大人の事情が関係していたようです。
いずれにせよ、この辺りの歴史は半世紀以上が経過した今となっては重要ではありません。
大学のオンライン授業って実際どうなの?【実体験】まとめ
早稲田大学の物理学科と応用物理学科はほとんど同じだと分かりましたね。
2つの学科の違いが気になっている学生さんは、おそらく大学で物理を学びたいと考えておられるのだと思います。
そんな学生さんは、出願の際に第1志望と第2志望で両学科を選ぶことをお勧めします。
どちらを第1志望にするか迷った時は、ぜひ学位の種類や、友達がどちらを第1志望にしているかなどを参考にしてみてください。(それくらいしか比べようがありませんから!)